国民年金の未納や滞納で差し押さえ?!払えない時の救済措置とは

[公開日]

国民年金保険料の未納が近年大きな社会問題になっていますが、「払いたくてもお金がない」もしくは「将来貰える保証がないから払わない」など滞納する理由は人によって様々でしょう。

しかし国民年金を滞納すると老後やいざという時の生活保障がなくなるだけでなく、強制徴収によって財産を差し押さえられるリスクも存在します。

この記事では国民年金を滞納するリスクと払えない時の適切な対処法についてまとめました。自分の生活を守るためにも国民年金を滞納している方はぜひご覧ください。

国民年金を滞納する4つのリスク

国民年金を滞納すると、主にこういったリスクがあります。

老後に年金を受け取れない

国民年金の支払期間が10年以上ある方は65歳から老齢基礎年金を受け取れますが、年金を払っていない場合は受給資格がないため年金を1円も貰うことができません。

ちなみに老齢基礎年金を40年間払い続けた場合、満額の受取額は年間780,100円(平成31年4月分から)なので、このお金があるとないとでは老後の安心感が違います。

遺族年金や障害年金を受け取れない

遺族年金や障害年金は自分が死亡したり障害を負った場合に自分や家族に支給される公的年金で、その後の生活を維持するのに大きく役立ちます。

それぞれの受給資格は以下の通りです。

  • 死亡した月(障害年金は初診日)の前々月までの保険料納付期間と免除期間を合算した期間が、加入期間の3分の2以上あること
  • 過去1年間に保険料の滞納がないこと

きちんと年金を払っていれば万が一の時でも国から支援を受けられますが、払っていなければやはり貰えるお金はゼロです。

いざという時の保険と考えても、年金を払うメリットは大きいのではないでしょうか。

滞納期間に応じて延滞金がかかる

国民年金を滞納するとその日数に応じて延滞金が発生します。延滞金は督促状にある納付期限を過ぎるまでは実質かかりませんが、発生した時点で本来の納付期限まで遡って計算されるため注意が必要です。

延滞金の割合は年度によって変わりますが、平成31年度についてはこのようになっています。

平成31年度の延滞金年率
期間 年率
納期限の翌日から3か月を経過するまでの期間 年2.6%
納期限の翌日から3か月を経過した日以降の期間 年8.9%

延滞金の計算方法

延滞金 = 【納付すべき保険料額×日数A×2.6%÷365日】+【納付すべき保険料額×日数B×8.9%÷365日】

  • 日数A:納期限の翌日から3月を経過する日までの日数
  • 日数B:納期限の翌日から3月を経過した日から納付日までの日数

国民年金保険料を6ヵ月滞納した場合

参考までに国民年金保険料1ヵ月分(16,410円)を6ヵ月滞納した場合の延滞金を計算してみます。

※1ヵ月を30日として計算しています

①16,000円(1,000円未満切り捨て)×90日×2.6%÷365日=102円

②16,000円(1,000円未満切り捨て)×90日×8.9%÷365日=351円

①+②=400円(100円未満切り捨て)

国民年金の保険料1ヵ月分を6ヶ月延滞すると、延滞金が400円かかることになります。

強制徴収により財産を差し押さえられる

最終催告書や督促状を送っても支払いがない場合は、最終的に預貯金や給与、不動産などを差し押さえられます。

さらに滞納者本人だけでなくその配偶者や世帯主の財産も差し押さえ対象となるので、実質的には家族も連帯責任を追うことになります。

国民年金の強制徴収となる条件

近年は年金未納問題の深刻化で強制徴収への取り組みが年々強化されており、日本国民年金機構は平成30年度の強制徴収対象者を「所得300万円以上かつ未納月数7月以上」とすると発表しています。

300万円以上というのはあくまで所得なので、年収から控除や経費を差し引いた後の金額です。

ちなみに平成28年度の差し押さえ件数が13,962件だったのに対し、平成29年度は14,344件と約380件増えており、この数は今後ますます増加していくと考えられます。

国民年金機構:「国民年金保険料強制徴収集中取組期間」の結果について

国民年金の滞納は2年で時効?

国民年金には2年の時効があるため滞納を放置した場合でも2年で支払い義務はなくなりますが、途中で督促状の送付や差し押さえがあった場合はそこで時効が中断されます。

特に日本年金機構では平成30年度から督促をより強化することを発表しているので、今まで以上に時効を成立させるのは難しくなるでしょう。

おそらく時効を迎える頃には延滞金もかなりの金額になるので、危険な賭けに出るよりも滞納額が少額なうちになんとか年金を払う方法を考えたほうが得策です。

国民年金には免除・納付猶予制度がある

国民年金には支払いが困難な人に対する免除・納付猶予制度があるので、滞納をする前にまずはそれぞれの対象条件を確認してみましょう。

前年度の所得が以下の金額以下である場合は、それに応じた免除や猶予が可能です。

国民年金納付の免除・猶予制度
免除区分 前年の所得額
全額免除 (扶養親族等の数+1)×35万円+22万円
4分の3免除 78万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等
半額免除 118万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等
4分の1免除 158万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等
納付猶予 (扶養親族等の数+1)×35万円+22万円

また失業により年金が払えない場合も、特例免除の申請をすることで年金の支払いが免除されるケースがあります。

手続きの詳細についてはお住まいの市区町村の年金担当窓口、または年金事務所に確認してみてください。

国民年金機構:国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度

分割納付ができることも!まずは役所か年金事務所に相談を!

免除や猶予対象にならない場合でも、催告状が届いた段階ですぐに相談をすれば分割納付ができることがほとんどです。

月々の支払額については実際に相談をしてみないことには分かりませんが、初期の滞納であれば数千円単位でいい場合もあります。

仮に長い間滞納を放置し督促状が届いてしまうと基本的に分割はできないので、とにかく早めに相談することが大切です。

関連記事:住民税(市民税)の滞納で給料差し押さえに!?時効って本当にある?

LOANME編集部
記事の執筆・編集株式会社クリオ LOANME編集部

体験者へのインタビューや編集者自身も経験したうえで安全で役に立つ利用方法を紹介しています。


関連した記事

カードローンを探す